金型産業への取り組み
金型は自動車に使用されるボディ部材をはじめ、自動車内装品、パソコン、家電、飲料水用ペットボトル、日用品などのさまざまな製品に使用されています。金型製作には合金工具鋼、ダクタイル鋳鉄、樹脂などの多様な材料を高精度に仕上げるために、高い金属加工技術が必要とされます。マザックでは、最新素材への対応・金型加工に最適な機械性能を持つ5軸加工機や複合加工機を提案しています。リードタイムを低減する高生産性と工程集約を実現することでコスト削減にも貢献します。近年では多様な材料からなる複雑形状の超精密金型の加工が増加しています。これらに対応できる迅速かつ優れた表面粗さに仕上げるための加工技術を含めたソリューションの取り組みも行っています。
マザックの5軸加工機や複合加工機、マシニングセンタによる加工事例
高精度仕上げ加工用電動モータスピンドル
金型加工に必要な小径工具による高精度な仕上げ加工を可能にします。ATC可能なコンパクトな電動モータスピンドルは、標準仕様の主軸に取り付けることで面品位の良い鏡面加工が行えます。
最大回転速度:60000 min-1 / 80000 min-1
リフレクター(鏡面加工)
サイズ | 35 mm × 31.5 mm × 20 mm |
ワーク材質 | STAVAX (52HRC) |
使用工具 | Φ2 mmボールエンドミル |
主軸回転速度 | 60000 min-1 |
表面粗さ | Ra 0.05 μm (3カ所測定の平均値) |
加工時間 | 7時間38分 |
金型加工や精密加工における5軸加工のメリット
多面の連続加工が可能なため工程を集約でき、生産リードタイム短縮と段取り替えによる取り付け誤差を最小に抑えます。
工具突出し長さを短くすることで最適な条件で安定した高精度加工が可能です。ワークが傾くことで工具周速を早く加工可能で安定した面精度を確保します。
3軸加工機
3軸加工機の問題点:
工具突出し長さによる加工条件の制限
周速0による加工面精度の低下
UD-400/5X
5軸加工機のメリット:
短い工具で深い段差も安定した加工
最適加工速度で加工面精度の向上
ワイヤアーク式金属積層造形による金型補修
同時5軸マシニングセンタにワイヤアーク式金属積層造形機能を搭載することで、金型補修プロセスの工程集約と、熟練度の必要な金型補修ノウハウの自動化を可能にします。補修が必要な部分の欠損部分を除去する切削加工から金属積層(AM)加工、積層部の仕上げ切削までワンセットアップで可能にします。
1台の機械でワンセットアップ、補修プロセスの工程集約
- 欠損部の除去、成形切削
- 金属積層(AM)加工
- 仕上げ切削と検査
精密金型製造に使われるマザックの工作機械
複合加工機・5軸加工機による高能率金型加工を実現
INTEGREX i-Hシリーズ
同時5軸制御 横形複合加工機
旋削加工からY軸・B軸を使った5軸加工まで、この1台で多工程を集約
VARIAXIS i NEOシリーズ
同時5軸制御 立形マシニングセンタ
高生産性と環境負荷低減技術を両立させた高性能工作機械NEOシリーズ
UD-400/5X
金型や超精密加工に特化したハイエンド5軸加工機
精密加工や金型加工のニーズに対応した高速・高応答性を追求
金型加工に能力を発揮する高剛性・高精度立形マシニングセンタシリーズ
FJVシリーズ(BT40)
高精度 BT40 門形マシニングセンタ
高精度加工を追求した高剛性門形構造により、長期にわたり安定した加工を実現
VCNシリーズ
高性能立形マシニングセンタ
コンパクトで高剛性、高出力主軸モータにより生産性向上